宮高から東大に現役合格/嵩原正丈さん
国費制度廃止後初
宮古初の快挙-。今春、宮古高校理数科を卒業した嵩原正丈さん=平良字西仲宗根=が10日、東京大学理科1類に現役合格を果たした。同校によると、国費制度廃止後の東大合格は初めて。超難関と言われる壁を突破した嵩原君は「数学教授を目指したい。名を残せる人間になりたい」と意気込みを語った。学校や塾の教育関係者らも、嵩原君が成し遂げた快挙に大いに沸いた。
単身上京した嵩原君はこの日、東大の合格発表で受験番号を確認した。本紙の取材に「あると思わなかったので未だに実感がない。苦手教科を勉強することが辛かったが、今は良い思い出。これを機に後輩が続いてほしい」と語った。
嵩原君は県内トップの成績で宮高理数科に入学。生徒会長も務めるなど学習面以外でも活躍した。東大進学を決意したのは1年時。塾の講師らの勧めを受け、合格に向けたカリキュラムに取り組み、夢を実現した。
毎日5、6時間は机に向かい、センター試験は自己採点で900満点中、864点を挙げた。
父正弘さん(54)は「東大進学は5才の時に話していたことで、まさか実現するとは。一週間前からは眠れなかった。この喜びは何物にも替え難い」と話した。
同校の川満健校長は「本人の猛勉強、努力のたまもの。計画的・継続的な指導が合格に結び付いた。この快挙は後輩らの道標になる」とたたえた。
担任の大城徹教諭、副担任の垣花美帆教諭は「謙虚で素直な生徒。集中力が抜群で、空いた時間を無駄にしなかった」と語った。
嵩原君を小学生から指導する東進衛星予備校宮古校の仲地邦博代表は「超難関大に進学させることが塾設立の目標。宮古からもできることを証明してくれた」と目を細めた。
奥濱絢子さんも東大に現役合格/昭和薬科大付属高卒
一方、両親が宮古島出身で昭和薬科大付属高校卒の奥濱絢子さんは、超難関といわれる東大理科Ⅲ類に現役で合格した。主に医学部に進学し、将来的には医者になる。同校によると理科Ⅲ類に合格したのは同校初。
奥濱さんは、父親が伊良部島出身の幸博さん、母親は平良出身の悠子さん(旧姓親泊)の長女。