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2011年8月18日(木)23:05

宮工ボクシング部監督 知念 健次さん(48歳)

宮古から全国王者誕生を


知念 健次さん

知念 健次さん

 全国高校総体のボクシング競技、ミドル級準優勝のジュリアン・ジョンソンの指導者。優勝には一歩届かなかったが「離島の離島という環境で良く頑張った。宮古の名が全国に知れ渡った」とたたえる。


 自身は30年前、全国高校総体スーパーヘビー級で優勝し、頂点に立つ喜びを味わった。5年前に宮工ボクシング部の指導者となった。「宮古から全国王者を誕生させる」と夢を描き、これまでに息子2人を含む4人をインターハイ選手に鍛え上げた。

 平良西里の出身。沖縄水産時代には全国王者に輝き、その後、プロの道に飛び込んだ。ジュニアミドル級のランキング1位まで上り詰めた実力者だ。

 引退後、帰郷して飲食店を開いた。指導者となってからは、大会の度に店を空けることが多くなり、その間、妻の安子さんが店を切り盛りしている。「仕事よりもボクシングの優先順位が高くなった。好きなことをさせてもらい、感謝している」と笑顔で話した。

 部員は現在、宮工6人、宮総実2人。リングのある宮工で共に汗を流している。ジョンソンの活躍によりボクシング熱が高まることに期待し、「やる気のある人はいつでも引き受ける」と門戸を開いている。

 宮古は対戦相手が少ない上、練習試合で経験を積むことができない離島苦が最大のネックだ。この課題を少しでも解消しようと仲間たちと模合を立ち上げ、資金を捻出し、沖縄遠征への費用に充てている。

 夢はもう一つある。それは卒業した選手が宮古に戻り、指導者となること。「できれば教え子に譲りたい。それまでは辞められないね」。拳に懸ける夢はまだ終わらない。

 知念健次(ちねん・けんじ) 1962年10月生まれ。48歳。平良字西里出身。平良中-沖縄水産高。81年、全国高校総体スーパーヘビー級優勝。宮工ボクシング部監督。

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