訪問診療継続の協力要請/池間自治会
市長「最大限支援する」
池間自治会(奥原正美会長)のメンバーが2日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね現在、ドクターゴン診療所が池間島で行っている訪問診療と往診の継続について要請するとともに、住民359人分の署名も提出した。
要請を受けた下地市長は「先日、私もこの問題を初めて聞いて驚いている。島には寝たきりの人も多いし、みんな不安になっていると思う。池間島の実情を国にもしっかり説明して何らかの策が取れないのか考えたい。市としても最大限の支援をしたい」と述べた。
訪問診療については、診療所から16㌔内しか認められておらず、同自治会によると同診療所から池間島までの距離は24㌔で先月末に九州厚生局から同診療所が指導を受けたという。
要請書では池間島から16㌔以内の保健医療機関で24時間、夜間診療、休日対応が現実的に可能な医療機関はなく島民のニーズに応えて診療を続けてくれているドクターゴン診療所を島民はとても頼りにしており、島民が安心して暮らせるためにも市に理解と協力を求めている。
自治会側からは「移動手段のない高齢者が多い島で、夜間、休日に急病となった場合に容易に診療を受けることがかなわず訪問診療と往診が継続されなければ島民の命にかかわる深刻な事態になる。また、島で最期の時を過ごしたいと思う島民の願いもかなわなくなる」と訴えた。
住民の訴えに対して下地市長は「もし国が今のままでどうしてもだめだというのであれば次の策を考えないといけない。市としても最大限の支援をするつもりなのでしばらくは国の動きを見ていきたい」と述べた。
同自治会側は、先月30日に今回の要請書と住民署名を九州厚生局に郵送している。
九州厚生局は、厚生労働省の地方支分部局の一つで、地域における国の「政策実施機関」。