「地域間のつながりを」/なりやままつり関連イベント
SNSの有効活用も/ふるさと農村活性化フォーラム
「第9回なりやまあやぐまつり」の関連イベント「ふるさと農村活性化フォーラム」が10日、友利公民館で開催された。ふるさと農村活性化基金を活用した事業の報告のほか、「地域のつながりづくりと活性化について」の演題でパネルディスカッションも行われた。全国の小さ自治体や離島の取り組みなどが紹介され、パネリストからは活性化に取り組む地域が横のつながりを持って絆を深め、それぞれの取り組みを生かし合いながら地域に活力を与えていくことなどが呼び掛けられた。
パネルディスカッションでは、総務省の和崎宏地域情報化アドバイザーのほか、千葉県山武市の小島妃佐子地域メディアディレクター、なかばり益々ぷからす振興協議会の上里勝彦会長、宮古郷土史研究会の下地和宏会長がそれぞれの立場から地域の活性化について意見を交換した。
和崎さんと小島さんは全国各地で地域SNS(ソーシャルネットワークサービス)を活用した取り組みの中で絆やつながりが生まれ、災害時の支援などにも有効に活用された事例などを紹介した。
パネリストからは、小さな自治体でもいろいろなことができる。さらにそれぞれの取り組みをSNSなどを活用してつながりを持ち、それにより活動の幅を広げていくことの大切さが訴えられた。
そのほか、基調講演では宮古郷土史研究会の下地会長が「宮古・友利の歴史と文化」の演題で講話した。
下地会長は、友利集落では年間18の祭祀(さいし)行事が執り行われているが、祭祀をつかさどる神役サスが不在のため現在はイザと呼ばれる男性集団が代役を務めていることを紹介。
「友利集落では祭祀行事を絶やしてはならないとの強い思いが伝わってくるし、先祖から受け継いだ『祭祀文化』が息づく地域でもある。友利集落の歴史文化を基本にした整備活用も活性化の一要因になりはしないかと思う」と話した。
会場には、島内外から多くの参加者が詰め掛け、地域活性化に向けた今後の取り組みに生かそうとフォーラムの内容に聞き入っていた。
フォーラム後は、なりやまあやぐまつりの前夜祭も行われ、フォーラム参加者と地域の人たちが交流を深めた。