仲里氏が初当選/衆院選沖縄4区
県民「辺野古ノー」選択/西銘氏は比例で復活当選
【那覇支社】第47回衆院選は14日、投開票され、県内4選挙区で4人の当選が決まった。当選した4人は、知事選で翁長雄志知事を支援した勢力に属する候補者。宮古島市や多良間村などを含む沖縄4区では、無所属新人の仲里利信氏(77)が自民前職の西銘恒三郎氏(60)=自民公認・公明推薦=を破り、初当選を果たした。西銘氏は選挙区では敗れたものの比例代表九州ブロックで復活当選を果たした。4区の投票率は51・17%で、前回(53・37%)を2・2ポイント下がった。
11月の知事選同様、米軍普天間飛行場の名護市辺野古施設問題や安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」の継続か否かが問われた。
仲里氏は「辺野古新基地ストップ、誇りある沖縄へ」を掲げ▽沖縄の農業、畜産、水産業を守るためTPPに反対▽消費税10%の先送りではなく中止▽基地を無くし誇りある豊かな沖縄-などを公約に掲げた。
離島振興では、輸送・交通コストの軽減、完結型医療体制の整備の充実を訴え、宮古では知事選で翁長知事を支えた「ひやみかちうまんちゅの会みゃーく」を中心とした選挙運動が奏功した。
新人で知名度が低かったが、翁長知事がともに遊説活動を展開したことで、知事選を流れを印象付けて勝利を引き寄せた。
選挙期間中、仲井真弘多知事(当時)が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について、工法変更の申請2件を承認したことも退任前の駆け込み的承認となり、仲里氏に有利に働いたと見られる。
一方、西銘氏は、自民党に属していることで、相手候補の無所属との違いを強調。さらには予算委員会理事、法務省副大臣の経験を示しながら「政権政党の選択をする選挙」と訴え、知事選の流れを断ち切ろうとしたが、幅広い有権者の支持は得られなかった。
仲里 利信氏(なかざと・としのぶ) 1937(昭和12)年3月16日生まれ77歳。南風原町出身。琉球大学卒。92年県議選に初当選し4期連続当選。2006から08年県議会議長。元自民党県連顧問。現在「沖縄建白書の実現を目指し未来を拓く島ぐるみ会議」共同代表