地引き網漁に歓声/大神島
本土から180人が体験ツアー/「カーキダク」料理にも舌鼓
大神島自治会(久貝愛子会長)が全面的に受け入れ、伝統の自慢のカーキダク(くん製タコ)料理でもてなす「感動体験!最強宮古島2015ツアー」が4日、同島で行われた。総勢約180人が参加。本土からの親子連れが力を合わせて引く地引き網を体験し、カラフルな体色のメガネモンガラやベラの仲間の水揚げに歓声を上げていた。
同ツアーは、ジェイトリップ(東京都、石橋幸夫代表)が企画し今年で7年。ほとんどの親子連れが、子供たちの春休みの思い出づくりで参加し、地引き網体験やグラスボートで美しいサンゴ礁と熱帯魚を観賞した。
快晴の下、海岸での地引き網体験で、宮古島観光協会の豊見山健児会長は「天候に恵まれ、地引き網の体験日和。思う存分に楽しみ、あす(5日)は、下地の前浜で宮古島の海びらきがあるので参加し、良い思い出にしてください」とアピールした。
地引き網は、二手に分かれ「よいしょ、よいしょ」の掛け声に合わせてロープや網を引っ張った。網に美しい魚が現れると、子供たちは駆け寄り触ったりしていた。
山口県の山城寛士さん(44)と妻真由子さん(41)、娘の彩さん(10)、あかりさん(7)の家族は昨年に続いて2度目の体験。彩さんは「魚がいっぱい取れたので、楽しかった」と満足の様子で感想を話した。
体験後、参加らはコミュニティーセンターに移動。島出身の女性15人がボランティアで参加し、カーキダクと玉ネギを混ぜた自慢の料理や紅白おにぎり、野菜天ぷらなどを振る舞った
各テーブルにはごちそうがずらり。参加者は「おいしい」を連発していた。オオバギ(トウダイグサ科)の葉は皿の代わりに使用した
舞台では、歌・三線ショーが披露され、楽しい雰囲気に盛り上げていた。
料理担当の久貝ヒデさん(75)は「第1回から参加している。みんながおいしいと喜ぶので、とてもうれしい」と笑顔で話した。島出身で宮古本島から料理担当で駆け付けた友利真智子さん(52)は「きのうは料理の仕込みが大変だったので、島の実家に泊まった。おいしく食べる皆さんの姿を見て感無量」と笑みをこぼした。