岸本氏を候補者に決定
市長選で野党勢力/選考委「フレッシュな感覚」
来年1月の宮古島市長選挙に向けて、翁長雄志県政と連携し「オール沖縄」を掲げる野党勢力の候補者選考委員会(下地学委員長)は25日、宮古教育会館で第3回委員会を開き、医師の岸本邦弘氏(55)を候補者として決定した。下地委員長は「フレッシュな感覚で行動力があり、市民運動の先頭に立って頑張っているところが評価された」と述べた。その上で「宮古全体から支持が得られるというのが一致した意見だった」と全会一致を強調した。
岸本氏は同日、マスコミのインタビューに「応援している人がいるということは正直に受け止めたい」と話した。選考委は26日にも岸本氏に直接伝える。
同選考委には、岸本氏と前県議の奥平一夫氏(67)の2人が推薦されていた。
下地委員長は、岸本氏を候補者として決定した理由について「どの政党にも所属せずに不法投棄ごみや地下水問題、自衛隊配備計画について、率先して活動している」と評価。「そういう姿勢が好感を持たれている」と語った。
今後、選考委は岸本氏に候補者決定を報告し、理解を得ることになるが、下地委員長は「すぐに返事がもらえるかは今の段階ではなんとも言えない。少し時間をいただいて、話し合いで詰めていきたい」と見通しを話した。
一方、岸本氏は「自分のベース(家庭や医師など)はすぐ崩せるような状況ではない。(市長選への)準備をしていない中で、そういうこと(市長選に出馬)をするというのはよく考えないといけない。簡単には答えは出ない」と慎重な姿勢を示した。
岸本氏はまた、「今の市政を変えたいという思いと目標は選考委と一緒。その方法をどう考えるかだけ」と話した。
岸本 邦弘氏(きしもと・くにひろ)1961(昭和36)年6月21日生まれ。伊良部前里添出身。愛知医科大学医学部卒。2009年5月、きしもと内科医院開院。同院長。不法投棄ごみ問題の全容解明を求める市民の会代表、宮古島・命の水・自衛隊配備を考える会代表。