設計変更、工区を集約/未来創造センター
2度の入札不調で市当局
建設工事入札が2度不調に終わっている未来創造センター建設工事で、宮古島市は26日、設計を変更する方針を議会に示した。図書館本体部分と公民館部分および特殊工法のPC工事と鉄骨工事を1工区内に集約する。2工区では調理室や研修室を建設するが、PC工法を取りやめて在来工法で対応する。アルミやガラスに関する規格変更も実施し、地元業者が施工しやすい設計に変更する。26日の市議会9月定例会一般質問で当局が説明した。
同センター(図書館と公民館複合施設)については山里雅彦氏が質問。入札不調の原因や今後の入札方針に関する見解を求めた。
市振興開発プロジェクト局の多良間雅三局長が答弁し、2度にわたる入札不調の要因として「PC工事と鉄骨工事が島外の限られた特殊業者の施工になっていたことで輸送コストや資財メーカーとの調整、技術員や作業員の派遣費用が調整できなかった」と述べた。
その上で設計を変更する方針を示し「本体部分を形成する図書館と公民館ホール部分および特殊工法のPC工事と鉄骨工事を1工区に集約した設計変更作業を進めている」と述べた。
さらに、「当初PC工法で設計していた調理室、研修室のすべてを在来の工法とする設計変更も行っていきたい」と答弁した。
こういった設計変更に対して山里氏は「全面的な見直しが必要ではないか」と再答弁を求めた。多良間局長は「PC工法を減らしてガラスやアルミについても規格を変更する。解決できるように頑張りたい」と話して理解を求めた。
同センター建設事業は市の大型プロジェクト。2016年度新規事業として建設費21億9000万円を投じる。当初18年4月の供用開始を予定していたが、2度の入札不調で半年ほど後ろにずれる見通しだ。