ドイツ陸連 競技場を評価
東京五輪向け視察/事前合宿地を選定へ
2020年東京五輪事前合宿地選定のため、ドイツ陸上競技連盟ナショナルチーム管理部長のジークフリード・ショーナート氏と代表総監督のイドゥリス・ゴンシンスカ氏が8日、宮古島市の陸上競技場や屋内練習場などを視察した。ゴンシンスカ氏は「宮古の設備は十分そろっている。ここでも合宿はできる」と高く評価した。同連盟は年内にも合宿地を決める。
今回の視察は県の誘致活動によって実現した。ドイツは150人規模の選手団派遣を予定している。
同連盟の2人は5日に沖縄入り。同日に知事を表敬し、6日には国頭村や嘉手納町、沖縄市の陸上競技場を見て回った。7日は石垣市に移動、翌8日午前に同市陸上競技場を視察した。
宮古島への到着は午後3時15分ごろ。その足で競技場に向かい、トラック、フィールドおよび備品の設置状態を入念に調べた。
競技場を出ると市民球場の屋内練習場に移動し、人工芝が敷き詰められた練習場や付帯トレーニングルーム内を見学した。
多くの市民がウオーキングやランニングで汗を流す1周1・5㌔ほどの「学びの森」も見た。ショーナート氏、ゴンシンスカ氏ともに関心を示し、通訳を通して情報を収集した。
沖縄視察を振り返り、ゴンシンスカ氏は「温かい歓迎と行政のサポートが素晴らしい」と感謝した。その上で「それぞれの施設のクオリティーに驚いた」と全施設を高く評価した。
宮古島については「ランナー、投てきのアスリートそれぞれに適した施設は難しいが、宮古には十分な設備がそろっている。ここでも合宿できる」と話した。
ドイツ商船ロベルトソン号にまつわるドイツと宮古島の歴史にも触れ、「歴史を聞いた。もっと学びたいと思う」と関心を示した。
事前合宿地選定の時期に関しショーナート氏は「ドイツに戻り、できるだけ早く決めたい。年内には決めたい」と話した。ゴンシンスカ氏も「早く決めた方が互いに利益がある」と選定を急ぐ考えを語った。
2人は9日午前、市役所平良庁舎に長濱政治副市長を表敬し、意見交換する。