石嶺市議に辞職勧告/宮古島市議会
FB投稿内容「許し難い暴言」/本人は拒否
宮古島市議会議員の石嶺香織氏(36)が、「陸上自衛隊が来たら、絶対に婦女暴行が起こる」などと自身のフェイスブックに投稿した問題で、同市議会(棚原芳樹議長)は21日、石嶺氏に対する議員辞職勧告決議を賛成多数で採択した。投稿内容を「許すことのできない暴言」と断じ「議会の品位を著しく傷付けた」と批判した。石嶺氏は採決に先立つ弁明で辞職を拒否。決議後も「政策を何も実現していない」と述べ、議員を続ける姿勢を示した。宮古島市議会における議員辞職勧告の決議は初めて。
辞職勧告決議案を提出した佐久本洋介氏が決議内容を読み上げた。石嶺氏の投稿の内容は「自衛隊および米軍海兵隊を侮辱し、関係機関や自衛隊員の家族および関係者に多大な屈辱を与えた」と指摘。各地から相次ぐ抗議で、議会事務局や当局の業務に支障が出ている点も取り上げた。
その上で「自衛隊員、米軍海兵隊員に対する職業差別発言であり、断じて許すことのできない暴言と言わざるを得ず、このことは宮古島市議会の品位を著しく傷付けるものである」などとし、道義的責任を取って辞職するよう迫った。
質疑に続き石嶺氏の弁明があった。謝罪文をフェイスブック上に投稿し、報道機関にも発表したことを主張し同文を読み上げた。読み終えると「議会事務局や当局業務に支障を来し、ご迷惑をおかけしたことをおわびします」と釈明した。
一方、辞職勧告については「一人の議員の思想、信条に対し、ほかの議員が数の力で辞職勧告するということは議会制民主主義とは言えない」と反論。「私はミサイル新基地建設反対という政策を掲げ、今回(の選挙で)市民の負託を受けている。平和な未来をつくるため、ミサイル新基地建設を止めるために精いっぱい頑張りたい」と表明し、辞職勧告を拒否した。
討論後の採決で、決議案を採択した。提出者の佐久本氏のほか、下地明氏、平良隆氏、池間豊氏、平良敏夫氏、富永元順氏、下地勇徳氏、下地智氏、粟国恒広氏、高吉幸光氏、前里光健氏、前里光恵氏、垣花健志氏、新里聡氏、上地廣敏氏、嵩原弘氏、西里芳明氏、山里雅彦氏、仲間則人氏、濱元雅浩氏の20人が賛成し、上里樹氏、新城元吉氏、國仲昌二氏は反対した。