「また来年」再会誓う/うむい宮古島PJ
福島からの家族帰路に
福島第一原子力発電所事故の影響が今も残る福島から放射線量の低い地域で一定期間過ごす保養のために来島していた家族たちが31日、1週間の日程を終え帰路に就いた。宮古空港には宮古島の受け入れ家族らが見送りに訪れ、別れを惜しむとともに来年の再会を誓い合った。
福島からの保養受け入れは「うむい宮古島保養プロジェクト満月」(主催・同実行委員会)と題し、2013年から毎年行われていて、市民団体・うむい宮古島が製作する「笑顔カレンダー」の収益や個人、団体からの寄付金などで夏休み期間中に福島から親子を招いてきた。
今年は7月25日から31日までの6泊7日の日程で8家族27人が来島し、受け入れ家庭などでホームステイしながら海遊びを楽しんだり、受け入れメンバーらと交流を深めてきた。
福島からの家族たちは空港へ見送りに来た受け入れ家族や実行委員会メンバーと握手をしたり、抱き合ったりして別れを惜しみ、「また来年」と1年後の再会を約束して帰路に就いた。
今回が4回目の参加で2人の子供と訪れていた渡辺ちひろさんは「青い海に毎日入らせてもらい、みんなに良くしてもらって、毎年本当にありがたい。福島ではまだ海に入れないので、子供たちは真っ黒に日焼けするまで楽しんでいた。来年もまた来たい」との思いを語った。
実行委員会の楚南均委員長は今年の保養を振り返り「台風の影響で海に入る時間があまり取れなかったが、宮古島を満喫してくれたと思う。子供たちは毎日、走り回って遊んでいた。宮古に来てお母さんたちのストレス解消にもなったと思う」との考えを示した。