歴史伝承の地を散策/市民総合文化祭
参加21人が史跡巡り
第12回宮古島市民総合文化祭の史跡巡りが1日、宮古各地であった。市民21人が参加し、歴史伝承の地を巡って「宮古史伝」「宮古島庶民史」で語られる島の歴史と文化を学んだ。
今年度は慶世村恒任著書の「宮古史伝」刊行90周年及び稲村賢敷著書の「宮古庶民史」刊行60周年に当たることから、この書物に語られる伝承の地を巡ることを企画し、実施した。講師は宮古郷土史研究会会長の下地和宏さんが務めた。
市中央公民館を出発した参加者は、はじめに平良高野地区にある白川浜(すさかばま)に向かった。
白川浜は、中山に初めて朝貢したことで知られる与那覇勢頭豊見親が、船を仕立て(あるいは修造)た場所とされ、白川浜一帯が与那覇勢頭の領域であったことがうかがえる。
史跡巡りでは、1957年に与那覇勢頭の後裔が建立した「与那覇勢頭豊見親沖縄島発見出発之地」の碑を確認した。高野漁港隣の砂浜を少し歩き、草木がうっそうと生い茂る雑木林に入ってその碑を見た。
講師の下地さんが歴史を説明しながら貴重な碑であることを強調した。「与那覇勢頭が沖縄島に行った重要な場所」と述べた。
この後一行は、9カ所の史跡をめぐり、宮古の歴史認識を深めていた。