弾薬庫配備「反対」/城辺保良
住民集会で訴え、100人気勢
城辺地域の住民でつくる「ミサイル・弾薬庫配備反対!住民の会」(下地博盛・平良長勇共同代表)は18日、陸上自衛隊の採石場「保良鉱山」への陸上自衛隊弾薬庫・射撃訓練場建設の反対を訴える「弾薬庫反対行進」・「弾薬庫配備反対・住民集会」を実施した。反対行進には市民や労働団体の関係者ら約70人が参加。市城辺公民館(旧城辺改善センター)前から採石場までの約7㌔で弾薬庫反対のシュプレヒコールを上げながら阻止を訴えた。住民集会は保良公民館で開かれ、約100人(主催者発表)が参加し、全員で「団結でガンバロー」と気勢を上げた。
住民集会の講師に招かれた琉球大学名誉教授の垣花豊順さん(84)=保良出身=が「天の法は地で実践されるべきである」、同じくベテランズ・フォー・ピース・ジャパン代表で元自衛隊員の井筒高雄さん(48)が「自衛隊の実態と島のこれからと」と題してそれぞれ講演した。
垣花さんは、講演の中で「話をする理由は二つある。一つは、弾薬庫建設の計画には声を大にして反対すべきである。もう一つは、こういう問題には賛成する人、反対する人がいる。互いにいがみ合って大変になることが度々ある。考えの違いはお互いに認め合って平和で過ごさなければならない」と述べた。
また垣花さんは、アメリカのリンカーン大統領が再選の就任演説で締めくくった言葉の一部を引用し「誰に対しても悪意を抱かず、慈悲の心で接し」と述べ、保良住民の思いやりのある心に期待を込めた。
井筒さんは▽先島諸島の陸自配備について▽自衛隊の任務と国民保護計画▽日米新ガイドラインと自衛隊▽戦争に向かない地震大国の日本-について説明した。
その中で「皆さんの安全を度外視し、弾薬庫建設が検討されていることには最も怒ってほしい」と強調した上で「この社会で、一番長く影響を受けるのは子供たちだ。これからもぶれない、めげない、萎縮しないで行動してほしい。子供たちが戦争に加担することのない未来を築くことが大事である」と訴えた。
下地共同代表は「弾薬庫や射撃訓練場のそのことに最初から賛成し、政府から何かをもらうということは物乞いの論理である」と指摘した。
さらに「私たちは宮古島に住んでいて、安全・安心で生命・財産を脅かされずに生きていく権利がある」と語り、今後ともその権利を行使していく考えを示した。
最後は参加者全員で「団結ガンバロー」三唱で拳を突き上げた。