リゾート施設は独自に配水/来間島の水道
集落への水圧影響回避/大型施設建設で住民懸念
来間島でのリゾート施設建設に伴う水道工事についての説明会が19日、来間島離島振興総合センターで開かれた。市上下水道部の担当職員がリゾート施設へ給水することで来間集落の水圧や水量が低下しないための対策として、リゾート施設と集落への配水管を分けると共に、水圧低下を防ぐため貯水池(貯水タンク)の水位を一定に保つシステムを導入することなどを説明。住民は現在も水圧が低い状態にあることを訴え、改善を求めた。
今回の説明会は、リゾート施設への給水が行われることで現在も低い水道の水圧がさらに低下することなどを懸念する声が地域住民から挙がったことを受け、開催された。
説明会には地域住民ら15人が参加。担当職員は現在行われている水道工事について、既存の水道への影響を考慮して集落内に配管されている配水管にリゾート施設への配水管を接続するのではなく、貯水タンクからの配水管を集落用とリゾート施設用に分けて給水するための工事を行っていることなどを説明。
さらにリゾート施設への給水量を1日240㌧に制限すると共に、給水タンクに1日2回、送水している現在のシステムから、水圧低下を避けるため水位が一定以下になると自動的に送水されるシステムに変更することも説明した。
また来間の貯水タンクの容量は100㌧だが、タンクへ送水している前浜ポンプ場は1日504㌧を送る能力を持っていることを紹介。リゾート施設が1日240㌧を使用しても集落への給水に支障を来すことはないとの認識を示した。
住民からは水圧が低い現状の改善を求める要望が出された。担当職員は「水圧は貯水タンク設置場所の高さ、落ちる高さの差で決まることから、既設のタンクを使う以上、現状を変えることはできない」と回答。それに対し一部住民からは「タンクの高さで水圧が変わると分かっているなら何か対策はできないのか」と回答に疑問を呈す声も挙がった。