宮古で貸家着工が急増
5月で昨年全体を上回る/NIAC発表
【那覇支社】南西地域産業活性化センター(NIAC)は17日、沖縄経済レビュー「貸家建設の動向」を発表した。宮古圏域の貸家(公営住宅などを含む)着工戸数は、17年に前期比2倍に伸びたほか、今年に入ってからは増加傾向を強め、5月までで昨年全体を上回った。貸家以外でも、昨年の同時期はなかった給与住宅の建設が164戸(1~5月)と、県内の大半を占めた。
宮古圏域の貸家着工戸数は、13年の535戸から15年は180戸まで減少。その後は増加に転じ、16年は314戸、17年は638戸となっている。
今年は宮古圏域の増加傾向が強まり、1~5月の貸家着工戸数は前年同期比224・8%増の695戸と、昨年全体をすでに上回っている。
八重山圏域も同209・0%増の309戸だったが、県全体は前年同期比6・7%減の4092戸。沖縄本島で南部地区(那覇市を除く)以外の全圏域で減少しているのが影響した。
NIACでは、宮古圏域での着工戸数増の理由として「15年の伊良部大橋の開通で、伊良部島から宮古島へ移り住む住民が増えたことや、海上保安部の巡視船配備に伴う乗組員や職員の増加などによる」と分析している。
給与住宅(宿舎、社宅など)も、宮古圏域が大幅に伸びた。今年1~5月の県全体の着工戸数は171戸で、宮古圏域が164戸(前年同期はゼロ)を占めた。NIACは「陸上自衛隊配備に伴う宿舎建設が要因とみられる」とした。