アーチ岩 立入禁止に/砂山ビーチ
市、落石対策工事を断念
宮古島を代表する観光スポットに一つである砂山ビーチのアーチ状の岩の下が、落石や崩落の危険があるとして立入禁止とされた。市では安全対策工事の実施を計画していたが、多額な費用が掛かることが分かり断念していて、手の施しようがない状態となってる。
砂山ビーチの土地所有者は宮古島砂山リゾートで、今回、同社から市に対し危険なので立入禁止にしてほしいとの申し出があり、関係機関と検討の結果、立入禁止とすることを決定。今月9日に鉄パイプの柵と立入禁止を知らせる看板を設置した。12日にはアーチ手前左手にある岩のくぼみにも柵が設置された。
アーチ状の岩の上方には落石防止用の金網が設置されているが、塩害による劣化が見られたことから市は昨年度、金網の張り替えを計画したが、それでは落石を防ぎきれないと判断。アーチを下から支柱で支える工事を検討したが、調査の結果、多額の費用が必要と判明し、民有地に多額の税金を投入することは困難として事業実施を見送った。
市観光商工課は「宮古島砂山リゾートの土地であり、同社からアーチ下に入ってけがをされては困ると言われ立入禁止とした」と説明する。
宮古島観光協会の池間隆守専務理事は「砂山ビーチのメインとなるアーチなので景観の問題はあるが、危険は除去しなければならない。けが人が出たら誰の責任かという話にもなる。安全が第一なので立入禁止はやむを得ない」と語った。