コウノトリ滞在333日/伊良部
「花嫁候補」の飛来期待
伊良部で確認された国指定特別天然記念物、コウノトリ(コウノトリ科)は23日で滞在333日を迎えた。雄5歳で、足環(あしわ)の識別番号はJ0067。佐和田の浜の干潟を中心に採食行動をしている。コウノトリが干潟を餌場にするのは珍しいとされ、国内では初めてとの見方もある。2~7月は繁殖期。佐和田自治会(川満光則会長)などでは「花嫁候補の雌が早く訪れてほしい」と願っている。
コウノトリの長期滞在は、佐和田の浜の干潟が豊かな餌資源であることが要因と見られる。
同自治会は昨年、コウノトリを「佐和田幸田(こうた)」と命名し、特別住民票を交付。オリジナルのコウノトリTシャツも販売する予定だ。
コウノトリは2013年4月10日に兵庫県豊岡市に生まれて巣立った。宮古島までの直線距離は約1500㌔あり、奄美大島を経由して昨年3月28日に池間島に飛来した。数日後に伊良部へ移動した。
豊岡市のコウノトリ湿地ネット事務局の森薫さんとコウノトリ研究を続ける大阪真希さん(中央大4年)が19日に来島。21日、伊良部でコウノトリを確認した。1年ぶりの再会に森さんは「伊良部の皆さんが温かく見守り、とてもうれしい。全国で約150羽のコウノトリが生息しているが、名字を貰ったのは佐和田幸田だけ。感動した」と話した。