無許可で拡張工事/大浦海岸への入口通路
重機使い大掛かり/県、市 男性に原状回復要求
平良大浦地区の通称サギツ浜と呼ばれる海岸への入口通路で、必要な許可を得ないまま個人により拡張工事が行われていたことがこのほど分かり、県と市の担当職員が20日に現場確認を行った。工事を行った男性(75)は無許可であることを認め、今後は行政指導に従い原状回復を行う考えを示している。
工事を行った男性は東京に本社を置く建設機械のレンタル会社の取締役で、7年前から宮古島で暮らしている。同浜近くの土地購入を予定していて今回、その土地から浜までの細い入口通路を、許可申請を行わないままに重機で拡張する工事を行った。
本紙の取材に対し男性は購入予定の土地について、宮古島で老後を健康的に過ごすための場として公園を整備する予定であることを説明。通路の拡張工事を行った理由については「個人的な考えとして、漂着ごみが多い海岸なので機械が降りられるようにしておいた方が良いと思った」と話した。
拡張工事が行われていることを知った地元自治会は県と市に相談。20日に県宮古土木事務所と市道路建設課の担当職員が男性と共に現場確認を行い、許可を得ないで行われている工事であることを確認した。
宮古土木事務所の担当職員は「今後、市と連携しながら原状回復を求めていくことになる」と語った。
男性は19日、地元自治会に対して工事についての説明を行い、工事は営利目的ではないとした上で、無許可で工事を行ったことを認め、今後は行政指導に従い原状回復に努めていく考えを示した。