27日に登録認定書伝達/ユネスコ無形遺産 「宮古のパーントゥ」
ユネスコ無形文化遺産に登録された「宮古島のパーントゥ」など8県10行事からなる「来訪神 仮面・仮装の神々」の登録認定書伝達式が27日、東京の文化庁で行われる。宮古島市からは下地敏彦市長、宮良保島尻自治会長、平良孝一郎野原部落会長らが参加する。
昨年月、沖縄県の宮古島のパーントゥ、秋田県の男鹿(おが)のナマハゲ、鹿児島県の甑島(こしきじま)トシドンなど8県10行事はユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産登録が決定された。
「宮古島のパーントゥ」は、島尻の「パーントゥ・サトゥプナハ(里願い)」と野原の「サティパロウ(里祓い)」を合わせた総称。古くから伝承される祭祀で、1993年に国の重要無形民俗文化財に指定された。
島尻の仮面をつけた来訪神は3体で、全身にシイノキカズラ(方言名キャーン)をまとって泥を塗り、杖を持って集落内に出現する。住民らに泥を塗りたくって厄除けし、無病息災や福を招く。
一方、野原のサティパロウでは、パーントゥの仮面をつけた男の子や小太鼓を打つ子どもとホラ貝を吹く子どもが先頭を歩く。後ろからは女性たちが頭や腰に植物を巻き、小枝を手に持って続く。小太鼓やホラ貝の音に合わせ「ホーイ、ホーイ」と唱えながら集落内を練り歩く。交差点では円を作り「ウルウルウル」と唱えて厄を払い、招福する。 宮良会長は「まだ喜びの実感が湧いてこない。登録認定書伝達式で喜びをかみしめたい」と語った。