大量のごみが散乱/不法投棄県下一斉パト
県など関係機関が確認/監視カメラ設置で防止へ
2019年度宮古保健所管内ごみ不法投棄等県下一斉パトロールが30日、これまで何度も不法投棄ごみが確認されている伊良部佐和田の農道周辺や久松、上野の現場で実施された。保健所や市、宮古島警察署、市消防本部、宮古島海上保安署、産業廃棄物協会から約20人が参加して、宮古地区の不法投棄の現状を確認した。
年に1回、毎年この時期に実施されているパトロール。今回は参加者全員で、伊良部、平良など5カ所でごみの量や内容などを確認した。
農道脇のがけに生活ごみや粗大ごみが捨てられ、頻繁に不法投棄が行われている佐和田の現場には今回、県が初めて監視カメラを2台設置した。
参加者たちは目視による確認を行った結果、現場で大型のタンス、冷蔵庫や洗濯機など廃家電のほか、生活系ごみが確認された。
大型のタンスや複数の廃家電などが投棄されていた佐和田の現場を確認した保健所の担当職員は「数日前にも下見で現場を訪れたがその際には、こんな大きなタンスはなかった。この現場では日常的に不法投棄が行われているので、監視カメラの設置で抑止につながることを期待している」と話した。
パトロールを前に行われた出発式で宮古保健所の宮里義久所長は、県の調査によると2017年度の管内における不法投棄件数は6件で、重量は約235トンに上り、県全体の13・2%を占めていることが説明された。
こうした状況を踏まえて宮里所長は「監視体制の強化を図り、廃棄物の適正処理の推進と不法投棄の未然防止対策に取り組むので関係機関にも協力をお願いしたい」と参加者に呼び掛けた。