宮古求人平均賃金 5年で1万2000円増
パート時給も130円上昇/職安まとめ 人手不足など要因
宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古)のまとめによると、宮古における求人の平均賃金が過去5年間で大幅に上昇していることが分かった。正社員など常用求人(フルタイム)の平均賃金は、2014年度の17万円から18年度は1万2000円上昇し18万2000円。パートタイムも14年度の時給820円から18年度は130円増の950円となっている。ここ数年、有効求人倍率が高い数値で推移する宮古島。企業が人材を確保するには賃金面の見直しも必要に迫られているようだ。
同所の伊福美香所長は「以前は最低賃金ギリギリか、それより少し上という求人が多かったが、今では賃金を上げないと人材を確保するのは難しい状況もあるようだ」と話した。
14年度に17万円だった常用求人の賃金は、年々上昇し続けて17年度は18万円を超えて18万3000円。18年度は18万2000円と2年連続で18万円台を維持している。
伊福所長は「17年度の方が18年度に比べて若干高いが、求人の仕事の内容や求める資格なども影響していると思う」と述べた。
職業別では、自動車運転が14万2000円から4万4000円増加の18万7000円。建設関連が17万2000円から2万4000円増加の19万6000円となっている。
そのほか、営業職は3万8000円増加の19万4000円。接客・給仕が3万2000円増加の19万1000円などとなっている。
パートタイムは、14年度の時給820円が年々上昇し続け、こちらも17年度は900円台に突入し、18年度は950円となっている。
県の最低賃金は、14年度の677円から18年度は762円と、85円上昇しているが、宮古における求人賃金は5年間で、130円上昇している。
伊福所長は「求職者はもちろん賃金設定については重視するが、だからと言って賃上げすれば良いという話でもない。福利厚生面や残業、就業時間など働く側の要望に応えることも大切」と述べ、働きやすい魅力ある職場にしていくことも人材を確保する上では重要との見解を示した。