入居優先世帯枠を拡充へ/市営住宅
障がい者、高齢世帯も対象に
市営住宅の入居者優先世帯枠が拡充される。これまで子育て世帯に限定していた優遇世帯区分を障がい者や生活保護、高齢者世帯等まで広げる。ハンセン病療養所入所者らも含む。社会環境の変化に伴う住宅需要やニーズに応えた。募集関係要項は改定済みだが、実質的な適用は2021年度募集時になる見通しだ。
これまでの市営住宅申込区分は「優遇世帯(子育て世帯)」と「一般世帯」のみだった。主に若者の定住促進を狙いに優遇世帯を設けていたが、国の基準に合わせて大幅に見直した。
国が示す優先入居の適当世帯は▽高齢者▽障がい者▽著しく所得の低い世帯▽母子、父子▽小さな子どものいる世帯や多子世帯等住宅困窮度の高い子育て世帯▽DV被害者▽犯罪被害により従前の住居への居住が困難な世帯-など。
市はこれらの世帯を包含する形で申込区分を▽子育て世帯▽優遇世帯▽一般世帯-の三つに分類した。基本的には子育て世帯と優遇世帯枠内の▽障がい者▽母子・父子▽生活保護▽高齢者▽公共立ち退き▽ハンセン病療養所入所者▽犯罪被害者-などの入居が優先される形だ。
優先世帯枠の拡充を求める声は以前からあり、市議会12月定例会一般質問で仲里タカ子氏が取り上げるなど関心が高まっていた。
今回の見直しについて大嶺弘明建設部長は「入居者や市民の要望に応える形で拡充した。今後もこのような形で需要、ニーズに対応していきたい」と話した。
市営住宅の入居者の募集は毎年7月に行われる。市建築課によると、市営住宅は市内に78カ所あり、世帯数は計1426戸。入居希望者は多く、特に市街地の入居率が高いという。
市営住宅への入居に関する詳細は、市建築課(電話76・6137)まで。