品質、高水準を維持/宮糖伊良部、多良間
操業2カ月 原料搬入順調
宮古製糖の伊良部工場と多良間製糖工場の操業が順調だ。開始から2カ月が経過しており、当初は雨の影響を受けて原料不足に悩まされたが、その後は順調な操業が続いている。品質も高水準を維持。伊良部の平均糖度は14・27度、多良間は15・36度と高い。農家所得の向上が期待される。
宮糖伊良部工場の搬入概況によると、これまで2万6391トンの原料(サトウキビ)を搬入した。糖度区分別構成比を見ると基準糖度(13・1~14・3度)帯以上の原料が全体の46・03%を占め、基準糖度帯の原料は45・90%。基準を下回る原料はわずか8・07%と高品質取引が続く。
工場によると、「ここ最近は天候にも恵まれて原料が順調に入っている。工場はフル操業で順調にいっている」という。さらにサトウキビが「長くて重い」といい、反収(10アール当たりの収量)のアップに伴う増産が期待されている。
一方、多良間製糖工場に運ばれた原料は2日時点で1万3444トン。糖度区分別構成比は基準糖度帯以上が全体の84・55%占めている。基準以下は1・27%と伊良部工場以上の高品質取引となっている。
20-21年産サトウキビは天候に恵まれるなど順調に生育しており、質、量ともに豊作型。地区全体の生産量は3期ぶりに30万トンに達する見通しだ。宮古地区の全4製糖工場が操業を始めており、増産および高品質取引による農家所得の向上が期待されている。