コウノトリ応援旗を設置/伊良部佐和田
名付け親の児童たち寄せる
伊良部佐和田に飛来している雄のコウノトリ「清流」(個体識別番号J0291)の成長を願って、名付け親の兵庫県朝来市立東河小学校の3年生23人から応援メッセージが記された旗が届いた。佐和田自治会(川満光則会長)が10日、姿が確認される農業用貯水池に掲げた。
コウノトリの「清流」が伊良部の農業用貯水池で確認されたのは昨年12月だった。1月には「清流」のくちばしにごみのリングが引っ掛かっている様子を、2月にはリングが外れたことを本紙が報道すると、東河小の児童から励ましのメッセージがメールで本社に届いた。
児童たちは縦約1.5㍍、横約2㍍の応援旗を制作。「心は一つ」との言葉の周囲にはコウノトリの個体が増え、4羽になっている様子が描かれている。幸運を意味する四つ葉のクローバーの葉には「いつまでも元気でいてね」「ずっと見守っているよ」などのメッセージが添えられている。
同自治会に到着した応援旗は、数日間は児童館に掲げられたという。10日に自治会関係者が農業用貯水池のフェンスに応援旗を設置した。
同自治会では子供たちがごみ問題に取り組むきっかけにするとともに、地域を挙げて生息環境の向上に努める考えだ。
川満会長は「コウノトリが永住し、繁殖してほしいと願っている。せっかくの機会なので、東河小と伊良部島の子供たちとの交流につながればうれしい」と笑顔で話した。
コウノトリは国指定の特別天然記念物。成鳥は全長100㌢、体重4~5㌔。「幸せを運ぶ鳥」「赤ちゃんを連れてくる鳥」との言い伝えがあるなど、縁起の良い鳥として有名だ。
伊良部佐和田には現在、雄2羽と雌1羽の飛来が確認されている。