宮総実が最優秀、優秀/県農業ク大会
プロジェクト・意見発表で
県学校農業クラブ連盟大会が6月30日、沖縄市民会館で行われ、宮古総合実業高校(大山正吾校長)がプロジェクト発表会Ⅰ類(生産・流通・経営)で最優秀賞に輝いた。意見発表会Ⅰ類(同)では下里鈴音さん(3年)が優秀賞を受賞した。1日に帰島した生徒たちは出迎えた学校関係者に、県代表として九州大会(8月、佐賀県、動画で参加)に出場することを報告した。
プロジェクト発表会Ⅰ類では狩俣佑太郎さん(3年)ら9人が「宮古島の養豚農家を救え!」~ピンチをチャンスに変える私たちの挑戦~と題した研究発表を行った。
発表では昨年うるま市で豚熱に感染した豚が確認され、沖縄本島のすべての豚にワクチン接種が行われたことから、未接種地である宮古へ豚を導入することができなくなったこと。このまま養豚農家同士で種豚の導入を継続すると近親交配が進むことを説明した。
島内の養豚農家は減少傾向で種豚の更新は経費が掛かることから、生徒たちは県外から豚の精液を導入し、人工授精に取り組むことにした。
家畜保健衛生所と連携して精液を導入する方法を学び、JA養豚部を講師に招いて人工授精技術の講習会を行い、専門的な知識などを習得し、人工授精を行うまでの過程を発表した。
豚熱による影響は続くかもしれないが、「ピンチをチャンスに変える」をモットーに持続可能な宮古島の養豚の実現に向けて挑戦し続けるとまとめ、最優秀賞を受賞した。
意見発表会では下里さんが「GAPは楽しい農業の始まり」というタイトルで意見を発表した。炎天下での実習の不満や課題解消に取り組み、熱中症対策として黒糖やマンゴーを使用したオリジナルドリンクを開発したことなどを紹介した。
プロジェクト発表会の代表者である狩俣さんは「九州大会に向けて原稿作成に頑張りたい」と意気込みを話した。下里さんは「受賞できてうれしい。とても緊張したが、普段よりうまくできた」と笑顔だった。