ドローンで農薬散布/正確、作業時間も大幅短縮
ドローンを使った農薬散布実演会が9日、城辺のサトウキビ畑であった。ドローンの所有企業が航空防除用の農薬を空中から散布する作業を実演した。参加者は、2㌶の畑を約1時間で散布する圧倒的なスピードと正確性に加え、大幅な作業の省略化が図れる「スマート農業」の実践を目の当たりにしながら、次世代型農業のあり方を考えた。
実演会は、三石レンタルと南開建設、JAおきなわ宮古地区さとうきび対策室の共催で開いた。県や宮古島市、製糖工場など関係団体の職員らが参加した。
使用したドローンは航行の安定性の高いマルチローター型で、地図情報を入力した上でフライトコースを設定すれば自動で農薬を散布することができる。
さらに、AIによる画像解析などを加えれば、サトウキビの生育状況まで把握できるといい、病害虫が検知された箇所に農薬をピンポイントで散布できる。
実演会では、2㌶の畑に48㍑の農薬をまいた。南開建設の社員がドローンを操作。自動操舵機能も使いながら、上空から農薬を効率的に散布してみせた。
参加者は、上空から正確に散布していくドローンの様子を見ながら、それぞれ宮古地区におけるスマート農業のあり方を考えた。
JAさとうきび対策室の小林輝彦さんは「これからの農業を考えるきっかけになれば良いと思う」と振り返り、生産農家の高齢化に対応できるスマート農業の広がりに期待を込めた。