コロナ感染急増に警鐘/長期化の可能性指摘
「一人一人が行動変容を」/宮古保健所の木村所長
新型コロナウイルスの感染拡大が続く宮古島市。18日には新規感染者36人が確認された。現在の市内での感染状況や今後の見通しについて同日、宮古保健所の木村太一所長が宮古毎日新聞社の取材に応えた。今回の感染拡大の要因について、感染力の高いデルタ株と長期間の緊急事態宣言等の影響で20~30代の若者を中心に感染防止対策に緩みが生じていると分析。若い世代をはじめ各世代の一人一人が感染防止対策を徹底しなければ、この(感染拡大)状況は「4カ月続く可能性がある」と警鐘を鳴らし、住民や観光客一人一人の行動変容を訴えた。
「防止対策に緩み」と分析
現在の市内の感染状況については、20代から30代が6割以上を占めており、10歳未満も増加し、40~50代も少しずつ増えているという。感染経路は主に「家庭内感染」となっており、「20~30代が会食などを行い、そこで感染し、家庭に持ち込み、親や子供に感染させているような状況」と説明した。60代以上の高齢者の感染については「2~3%程度」と紹介し、「第4波は高齢者が約25%だったことからワクチン接種の効果が顕著に表れている」と述べた。
また、時短要請を守っていない飲食店での感染者の調査では8割が観光客となっている状況を説明し、「(観光での)来島自粛の状況だが、仮に来たとしても時短営業を守っていないような店舗の利用は県としても控えてほしい」と話した。
市内の感染状況が落ち着く見通しについて、「(今の状況では)明るい材料がない」と述べ、自身の推測と前置きした上で、「第4波はアルファ株だったが(落ち着くまで)2カ月かかった。デルタ株はアルファ株の2倍の感染力といわれているので、落ち着くのは4カ月後の可能性がある」と強調した。
打開するために今重要なのは「一人一人の行動変容」と訴え、「マスク着用、集まらない、会食しないなど皆さんの感染対策の徹底がなければこの(今後4カ月にわたり感染拡大が続く)状況になると思う」と訴えた。