与那覇さんが最優秀賞/みゃ~く方言大会盛況 会場は爆笑の渦
優秀賞は根間さん、優良に中祖さん
第17回鳴りとぅゆん(鳴り響く)みゃ~く(宮古)方言大会(主催・宮古島市文化協会)が29日夕、マティダ市民劇場で開催された。会場は、大会ファンの市民らでぎっしりと詰まる盛況ぶり。出場者7人の味わい深いユガイナ(ユーモア)交じりの語り口に、聴衆は爆笑の連続となった。審査の結果、最優秀賞と聴衆特別大賞の栄冠は与那覇冴子さん(53)=平良=が獲得。根間義雄さん(67)=平良=が優秀賞、中祖初美さん(59)=城辺=が優良賞をそれぞれ受賞した。
方言大会は、地域に根付く方言に対する各世代の認識をさらに深めてもらう目的で「宮古方言による宮古方言のための大会」として開催。毎年、前売り券がすぐに完売するなど高い人気を誇っている。
7人の弁士の方言は、地域に伝わる独特のなまりの方言。面白く味付けした話や、思いを込めた話をゼスチャーも交え笑顔いっぱいに語り掛けた。
バスガイドで最優秀賞の与那覇さんは3回目の出場。宮古の子どもたちの自慢や、観光客とのユーモアあふれる触れ合いのエピソードなどを表情豊かに語った。「愛する島と方言を大会を通して伝えたかった」と語る与那覇さん。「うれしい。これを機会に、方言をもっと使い上手になりたい」と喜びを語った。
聴衆は、ユガイナいっぱいの語り口に笑い転げ、中には笑いすぎて涙を浮かべる人も見られた。
大会に先立ち、市文化協会長の友利吉博大会長は「言語学者たちは、宮古方言はなくなる可能性のある稀少言語と懸念している。大会は、ベテランの人を出場させて、方言に関心を高めてもらおうと開催している」とあいさつ。下地敏彦市長(代読)は、地域の絆を再発見する大会が、ますます盛会になっていくよう祈念した。
砂川辰夫審査委員長は「全体的にユーモアのセンスが良く、内容もまとまっていた」と講評した。
受賞者と演題は次の通り。(敬称略)
【最優秀賞・聴衆特別大賞】与那覇冴子(平良)「思いつくままに、あれこれと」
【優秀賞】根間義雄(平良)「サトウキビとクラシック」
【優良賞】中祖初美(城辺)「方言はおもしろい」
【奨励賞】竹西克江(石垣)「ばが想い」
▽天久初江(伊良部)「戦時中のお産の話し」
▽根間ツル子(平良)「両親は永遠の教育者」
▽長間三夫(下地)「バンタがお父(とう)や郡一ぬ馬ばくやたー」