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社会・全般
酒気帯び運転 年間検挙数は29件
行政処分厳罰化から1年/罰金総額5千万円/72人が免許取消処分
昨年6月1日に飲酒運転などの行政処分が厳格化されて1年が経過した。この1年間で宮古島署管内の酒気帯び運転の検挙数は89件。罰金総額は約5000万円となっていることがわかった。厳格化により、件数は減少するかに思われたが今年に入り、管内の検挙数は急増。昨年の総件数を上回るのも時間の問題となっている。各方面で「飲酒運転の根絶」が叫ばれる中、検挙数の急増という事態に関係機関では「非常事態宣言」の発令も検討している。
■罰 則 昨年の6月1日からの酒気帯び運転の行政処分厳格化は、免許取消後の欠格期間と基礎点数の大幅引き揚げ。酒気帯び運転(呼気1㍑当たり0・25㍉㌘以上)の基礎点数は、従来の13点から25点に引き上げられ、改正前の「酒酔い運転」(アルコール等の影響により正常な運転ができない)と同じ一発で免許取り消し。さらに呼気1㍑当たり0・25㍉㌘未満も基礎点数は従来の6点から13点に引き上げられ、免許停止期間は30日から3倍の90日相当となった。酒酔い運転については、これまでの基礎点数25点が35点に引き上げられ、免許の欠格期間も2年相当から3年相当となっている。
■内 訳 昨年6月から今年5月31日までの酒気帯び運転検挙で、呼気1㍑当たり0・15㍉㌘以上は17件。0・25㍉㌘以上は61件。「酒酔い運転」は11件。この1年間で0・25㍉㌘以上と酒酔い運転の検挙者合計72人が免許取消処分となった。県全体の検挙件数は1673件で内訳は、呼気1㍑当たり0・15㍉㌘以上が323件、0・25㍉㌘以上が1290件、酒酔い運転が60件。「酒酔い運転」に関しては、県全体の約6分の1が宮古島署管内で発生、酒を飲んで正常な運転ができない危険な車が県内でもっと頻繁に走行している地域ということになる。
■急 増 検挙数が急増している1月から5月末までの検挙数は57件(09年総計は60件)。このうち男性が51件で女性は6件。年齢別では、最も多いのが「40~50代」で13人(22・8%)、次いで「30~40代」12人、「50~60代」11人などとなっている。職業別では、最も多いのが「農業」の19人で全体の33・3%を占め、次いでサービス業の10人、「無職」と「会社員」がそれぞれ7人などとなっている。
■特 徴 検挙時間帯では、午後11時~午前6時までの間に34件で、全体の半数以上がこの時間帯に集中している。また、出勤時間帯の午前6時~同9時までの時間帯も5件。夕方の早い時間帯(午後5時~同7時)も6人が検挙されている。同署が今年の特徴としいるのが昼間の検挙数の多さで、午前11~午後2時までの時間帯で6人も検挙されている。もう一つの特徴として、目撃者などからの「通報」も増えている。酒気帯び運転の車両を目撃、確認した住民が警察に通報し、検挙されたケースも増えている。
■飲 酒 最近は「酒」に関係する問題が酒気帯び運転だけにとどまらない。その一つが路上寝。宮古島署管内で昨年1年間に110番通報があった件数は715件で、県内では那覇署、沖縄署に次ぐ多さで人口1000人当たりの件数で見ると、宮古は約13人で、那覇の9人を上回っている。もう一つが少年補導件数。今年4月末現在で前年同期比の2・1倍。その中でも飲酒による補導は同期比4・3倍とさらに大幅に増加している。「飲酒」に伴う諸問題の原因は「酒」ではなく、その飲み方と大人たちの意識。飲酒が認められている大人として、常に責任ある行動が求められているということを大人は再認識する必要がある。