下地島問題などただす/奥平一夫氏 6月県議会一般質問
知事「利用ポテンシャル高い」
【那覇支局】開会中の県議会(高嶺善伸議長)6月定例会は28日、一般質問初日を迎え、宮古島市区選出の奥平一夫氏(社大・結)が登壇。下地島空港の残地問題や日航実機訓練の無期限停止などについて仲井真弘多知事と県執行部の考えをただした。仲井真知事は、「知事就任前の2006年11月に宮古島市で私見を述べたが、3000㍍級の空港と広大な公有地、12年度の伊良部大橋供用開始など、その利用ポテンシャルは高いと期待を表明した。今でも同様の考えだ」と答えた。
また、奥平氏が同空港の残地問題に関し、「利活用方策について改めて聞きたい」と質問したのに対し、川上好久企画部長が答弁し、「12年度末の伊良部大橋開通で新たな展開が期待されている。広大な残地があり、農水業の振興、体験滞在型観光を中心とした観光リゾート産業振興等により、これらと連携した空港自体のあり方についても検討する必要がある」と述べた。
奥平氏が日航の実機訓練無期限停止決定に関連し地元への影響について、県の見解をただしたのに対し、仲田文昭土建部長は、「同社は経営再建に向けてパイロットを含む人員削減のため、当面同空港での訓練を中断すると聞いている」と述べた上で、「県、宮古島市への航空機燃料譲与税額の減少などが予測される」と答弁した。
また、奥平氏が「屋良覚書」、79年の「県議会付帯決議」と「西銘確認書」の知事見解をただしたのに対し、仲田部長が答弁し、「今後とも同覚書等は尊重されるべき」との考えであることを強調した。
このほか、奥平氏は「沖縄は5歳児の就園率が全国一で、小学校との連携がうまくいっている。幼児教育振興計画に活かすべきだ」と求めたのに対し、金武正八郎教育長は「県幼児教育振興アクションプログラムを策定した」と述べ、今後、同プログラムを元に市町村教育委員会へ「幼児教育政策プログラム」の策定を促進することなどの考えを示した。