悲惨な戦争「もう二度と」/世界の恒久平和目指す
各地で戦没者慰霊祭/65年目の慰霊の日
慰霊の日の23日、各地で戦没者の追悼式や慰霊祭が行われた。遺族会や関係者多数が参列し、戦没者の御霊(みたま)を慰めるとともに、戦争や地域紛争の根絶に伴う世界の恒久平和実現を訴えた。「もう二度と、あの戦争を起こしてはならない」-。ぎらぎらと照り付ける太陽光の下、反戦平和の誓いを新たにした。
326柱の冥福祈る/城辺地区
城辺地域の追悼式は午前10時から福里公園内にある忠魂碑の前で行われ、先の大戦などで命を落とした326柱の御霊を慰めた。
遺族会の藤本栄一会長は「英霊のご冥福を祈りたい。最近のマスコミ報道では、軍事基地の普天間飛行場がクローズアップされ、平和を脅かす社会問題となり、平和運動の機運が高まっている」と強調し、一時浮上した下地島空港の軍事利用問題にも強い危機感を示した。その上で「われわれ遺族の願いは、この先も永久に戦争のない平和な時代が続くことだ」と述べた。
続いて、下地敏彦市長(代読・長濱政治副市長)が「あの忌まわしい戦争の傷跡は今なお癒えない。われわれは戦没者の犠牲の重さを受け止め、戦争を風化させることなく後世に伝え、世界の恒久平和を追求し続けることを誓う」と話した。
この後、遺族ら参列者が焼香した。手を合わせ、目を閉じて戦没者の御霊を慰めるとともに、命の尊さをかみしめながら恒久平和の誓いを新たにした。