勇壮に「ゴーヘイ、ゴーヘイ」/航海安全、大漁願う
各地で海神祭/爬竜舟競漕で盛況
向こう一年間の航海安全と大漁を願う海の伝統行事「ハーリー・海神祭」が旧暦5月4日(ユッカヌヒ)に当たる15日、佐良浜漁港など9カ所で実施された。メーンイベントの爬竜舟競漕(はりゅうせんきょうそう)では、漁師らが「ゴーヘイ、ゴーヘイ」の掛け声に合わせて力強いかいさばきを披露。波しぶきを上げてデッドヒートを展開するレースに、観客らは、声援と歓声で最高潮に達した。
この日は絶好のハーリー日和。曇り空で涼風が吹き渡っていた。 会場は伊良部の佐良浜漁港、佐和田の浜、平良の池間島水浜海岸、島尻漁港、真謝漁港、高野漁港、パイナガマビーチ、久松漁港、下地の来間漁港の計9カ所。
各会場とも爬竜舟競漕などの多彩な種目で盛り上がった。また各家庭では祝宴が開かれ、親戚や友人らが交流を深めていた。
このうち宮古島で最古の124年の伝統を誇る佐良浜漁港では、爬竜舟競漕で熱気に包まれた。
会場は前里添と池間添に分かれて実施した。それぞれ大漁旗を振り上げた合図でスタート。こぎ手らは満身の力でこぎ出し、一喜一憂の熱戦を繰り広げた。
ゴールでは互いに健闘をたたえ、ハーリーのさらなる継承・発展を誓い合っていた。
伊良部漁協の友利義文組合長は「今年のハーリーは例年以上に盛り上がった。これからも航海安全と大漁で宮古島の活性化に寄与したい」と決意を新たにした。