コンビニ店員に感謝状/宮古島警察署 振り込め詐欺を未然防止
金融機関行員以外で県内初
振り込め詐欺事件の未然防止に関する感謝状贈呈式が3日、宮古島警察署で行われ島袋令署長からファミリーマート宮古松原店の男性店員(21)に感謝状が手渡された。同署によるとこれまで県内で発生した振り込め詐欺では、金融機関の行員による未然防止はあったが、コンビニエンスストアの店員による未然防止は今回が初めて。
この事件は、先月26日に発生。70歳女性の携帯電話に「サイトの使用料金7万2210円が未納になっている」「本日8時までに入金しなければ明日以降催促に行く」「料金はコンビニに行って宅配便で送付しなさい」との電話があった。
この女性は、ファミリーマート宮古松原店に訪れたが、動揺している様子に男性店員が気付いて声を掛け、事情を聞き振り込め詐欺であると判断。警察に相談するよう説得し被害を未然に防止した。
男性店員は「来店した時、携帯電話とお金を持って困っている様子だったので声を掛けて状況を確認し、身に覚えが無ければ警察に相談した方がいいと話した。振り込め詐欺は身近な犯罪であることを実感した」と述べた。
島袋署長は「振り込め詐欺は昨年、宮古で1件発生したが今年はまだ発生していない。機転を利かせて被害を未然に防止できたのは接客に対する日ごろの教育の成果だと思う。これからも親身な接客を行ってほしい」と呼び掛けた。
また、同店の佐久間あゆみ店長は「困っているお客さんの話を本人が親身になって聞いたからこそ、未然に防止できた。私たちも本当にうれしく思う」と述べた。