ハンセン病の歴史学ぶ/神氏(全寮協会長)将来構想で講話
第2回宮古南静園ボランティアガイド養成講座2010(ハンセン病と人権市民ネットワーク宮古など主催)が17日、宮古南静園で市民を対象に行われた。約40人が参加し、ハンセン病隔離政策で入所者たちが苦しい体験をしたことや療養所の将来構想に関する課題について学んだ。
講座は体験者3人がそれぞれ戦時中の同園の様子と入所者が置かれた立場や差別偏見に苦しんだ経験を話した。
全国13カ所にある療養所の現状と将来構想に関わる政府との交渉について講話した全国ハンセン病療養所入所者協議会(全寮協)の神美知宏会長は、1951年当時約9000人いた入所者も2010年5月1日現在では約2400人まで減少していることや、09年には157人が死亡した事を報告。「高齢化が進み国との交渉に余り時間が残されていない」と指摘した。
山崎杏花さん(北中3年)は「夏休みに人権について作文を書くので参考になると思い参加した。自分の持っている知識とは違い差別や偏見もあったことが分かった。とても勉強になった」と受講した感想を述べた。
フィールドワークを中心とした第3回(最終)の同養成講座は25日に開かれる。