歴史の節目に御嶽完成/字伊良部・仲地
村落生誕700年を祝う/さらなる地域発展へ決意
伊良部島の字伊良部字仲地村落生誕700年記念式典と祝賀会(主催・同記念事業期成会)が17日、東地区構造改善センターで開かれた。地域住民が多数集まり、長きにわたる歴史の節目を迎えたことと、記念事業として改築工事を行っていた乗瀬御嶽の完成を盛大に祝った。
1310年に野崎村の人々が長山の積上に原屋を作り耕作をしたのが村建ての始まりと伝えられている伊良部・仲地の村落。生誕700年を迎えるに当たり2、3年前から有志が集まり、記念事業として何ができるかと話し合いを進める中で、地域から崇拝されていながら施設の老朽化が進んでいた乗瀬御嶽の全面建て替えを計画。地域の住民や企業、宮古製糖などから寄付などの協力を得て、工事が実現した。
記念式典では、同記念事業期成会の下地方幸会長が式辞の中で、御嶽の改築工事への協力者に感謝の思いを述べるとともに、「この記念式典を契機として、両地区住民が相互扶助の精神を発揮し、地域の振興発展にまい進していきたい」と語った。
祝辞で長濱政治副市長が「村落700年記念として乗瀬御嶽の改築工事を行うことは皆さんが日ごろから神様への敬いと感謝の気持ちを強く抱き、郷土に誇りを持っている表れ。両村落の限りない発展と住民の飛躍を祈念している」と下地敏彦市長のあいさつを代読。市議会の下地明議長は「自らのルーツに誇りを抱き、祖先の偉業を回顧し、たたえることは人間関係が希薄になりつつある現代では貴重なもの。先人たちも喜んでいることと思う」と述べた。
高額寄付などで記念事業に大きく貢献した個人、団体に対し、下地会長から感謝状が贈られた。
祝賀会では、伊良部・仲地婦人会による「かぎやで風」で幕開け。長濱副市長の音頭による乾杯で歴史的な節目を祝った。ステージには伊良部保育所や地域の老人クラブ、婦人会などが歌や踊りを披露し、祝賀ムードを盛り上げた。