大神住民が校舎活用要望/校区見直しも検討課題に
学校規模適正化検討委 来年1月に答申へ
第2回宮古島市学校規模適正化検討委員会(川上哲也委員長)が15日、市中央公民館で開かれた。市学校規模適正化方針の策定に関する市教育委員会(下地由子委員長)の諮問について協議が行われ、2011年1月上旬を期限に同検討委の方針をまとめ、答申することが決まった。
島尻、宮原地区などこれまでに4回実施してきた地域住民との教育懇談会を来間、伊良部、西辺など各地区で今後も継続することを確認した。また地域の均衡ある発展のためにも校区の見直しを進めるべきだとの提言もあり検討課題となった。
5月19日の大神地区教育懇談会で地元の住民から大神小中学校の施設を地域で活用できないかとの意見が多く出たことから、今後同地区住民との話し合いを進め、住民が求めれば廃校に必要な手続きを進めることが事務局から報告された。
大神、島尻、福嶺、宮原地区で行われた教育懇談会は①地域を活性化②団地の建設③託児所の設置-の3点に集約されると事務局が報告した。
委員からは「児童数の減少傾向は間違いないが、それでも残してほしいという要望が強い。このことを心の中に止めて考えていきたい」と住民の学校存続に対する強い気持ちに配慮しつつ検討を進めるべきとの意見があった。
また、行政だけではなく地域活性化のビジョンを作り住民自らも行動する仕組み作りが必要との指摘があった。
これに対し委員の一人は「島尻では地区の各団体の長や子ども会、防犯協会などで統廃合に関する協議会をつくりどうやったら学校が守れるかを協議している」と同地域の取り組みを紹介した。また「国は12~18学級が適正規模としているが、地域にあった適正規模を定めることはできないのか」などの提言も多く出た。
地域と学校との関係を「学校施設は耐震性にも優れており、地域にとって防災の拠点という観点からも小学校はぜひ残してほしい」と施設面からの存続を求める意見もあった。
川上教育長は「このような状況の中で方針を立てるのは厳しい部分もあるが、委員会として良い方向を見つけ出せるようきたんのない意見を出して協議を進めてほしい」と話した。
今後9~12月、2011年1月の間に委員会を毎月1回開き基本方針を策定する。