宮古島市 20日に非常事態宣言/酒気帯び検挙多発で
節度ある飲酒訴え
今年に入り、宮古島警察署管内の酒気帯び運転検挙数が急増するなど、飲酒に絡む事件も多発していることを受け、宮古島市(下地敏彦市長)では今月20日に「飲酒絡み事故多発非常事態宣言」(仮称)を行うこととなった。市では同宣言の具体的内容などについて、同署と調整していくとしている。同市ではこれまで交通死亡事故多発による非常事態宣言はあるが、酒気帯び運転や飲酒絡みの事故に伴う同宣言は初となる。
酒気帯び運転検挙数の急増については、市議会の6月定例会一般質問でも取り上げられ、市としての対応が求められていた。
先月末までに飲酒運転で検挙されたのは64人。昨年1年間の総検挙数60件を今年はすでに上回っている。
内訳は、酒酔い8人、酒気帯び(呼気1㍑当たり0.25㍉㌘以上)が39人、同(0.15㍉㌘以上)が17人となっている。
月別では、4月が最も多く18人、次いで3月12人、5月の10人となっている。
また、6月末現在の粗暴犯(暴行、傷害など)は54件中44件(81.5%)が酒絡みとなっている。
そのほか、泥酔者の「路上寝」についても今回の非常事態宣言の中に盛り込まれる予定となっている。
同署管内の路上寝の通報件数は6月末現在で256件。前年同期比で1件増加。
また、昨年1年間に路上寝で110番通報があった件数は715件で、県内では那覇署の2416件(概算)、沖縄署の888件(同)に次ぐ多さ。人口1000人当たりの件数で見ると、宮古は約13人で、那覇の9人を上回っている。