宮古島の守り神に/下地中で龍起こし点眼式
台湾交流から12年を迎える下地中学校(與那城高治校長、生徒数117人)で、2日、龍起こし点眼式が行われた。全長12㍍ほどの舞龍は2004年、台湾の外務大臣・張富美さんより旧下地町に寄贈されたものだが、この間、宮古島の合併やさまざまな問題で点眼する機会を失してきた。そんな中、8月1日の「水祭り」に初デビューすることが決まり、下地中学校台湾資料館で眠っていた龍を起こし、その日に備えた。
体育館で行われた点眼式には、これまで台湾と旧下地町の仲を取り持ってきた琉球華僑総會宮古支部長の羽地芳子さんが同席した。全校生徒が見守る中、與那城校長が左目に、羽地さんが右目に手をかざし命を吹き込んだ。この後、8人の男子生徒によって龍が起こされ、勢いよく館内を動き回った。
羽地さんは「舞龍をいただいてから6年余、前下地庁舎に置かれ、合併してからは私のところで保管、その後、中学校の資料館で眠っていた。水祭りの話があり、きょうようやく皆さんのおかげで龍に命を吹き込むことができた。感謝にたえない」とあいさつ。與那城校長は「台湾交流の歴史を築いてきた羽地さんに感謝でいっぱい。龍は守り神ときく。これからは、本校の守り神としてまた宮古島の守り神として龍のパワーと知恵を活用していきたい」と述べた。
羽地さんはこの日を記念して、ヒスイでできたひょうたんのお守りを、生徒と職員全員に贈呈した。この龍は来月、地下ダム資料館周辺で開かれる「水祭り」(実行委主催)で男子生徒たちによって、舞われる。