多良間村/県内初、連合加盟内定 「日本で最も美しい村」宣言へ
伝統文化や自然景観発信
【多良間】NPO法人「日本で最も美しい村」連合(会長・浜田哲美瑛町長、事務局・北海道上川郡美瑛町)はこのほど開いた理事会で、多良間村(下地昌明村長)の入会を承認、加盟を内定した。八月踊りなどの優れた伝統文化や自然景観などが認められたもの。村では連合入りを機に、観光振興や持続可能な循環型社会の構築を目指す。
9月27日に岐阜県白川村で開催する総会での承認を得て正式加盟し、県内初の「日本で最も美しい村」を宣言する。
村では加盟入りを目指して、昨年の同村議会�月定例会に入会申請議案を提出し承認された。今年2月に連合に加盟申請し、6月には現地調査が行われた。
旧暦8月8日から3日間にわたり、仲筋と塩川で行われる国の重要無形民俗文化財、豊年祭(八月踊り)や今年指定予定の県立自然公園、「先島火番盛」などの国指定文化財、県銘木百選中10本が存在、透明度の高い海などが評価された。
村が加盟予定の「美しい村」連合は▽将来にわたって美しい地域づくりを行う▽住民によるまちづくり活動を展開し地域の活性化を図る▽地域の自立を推進-など「オンリーワン村づくり」支援などを目的に2005年10月に設立。生活の営みにより作られてきた景観や環境を守り、これらを活用することで観光的付加価値を高めることも柱にしている。
現在、全国で33地域が加盟。自治体の自立・発展のために相互の経験や研究を共有し合う場所の提供や、地域の魅力を発信し、交流人口の増加による地域経済の発展を推進するなど各種活動を展開している。
連合に加盟する条件は▽人口がおおむね1万人以下▽地域資源(景観、環境、文化)が二つ以上あること▽美しい景観に配慮したまちづくりなどの活動があること-。多良間村はそのすべての条件を満たした。
下地昌明村長の話 専門家が、琉球風水が現在でも確認できるのは多良間村だけだと言うように、島全体が生活の営み中で作られてきた。加盟を機に、自然景観と結び付けた観光や農業の振興、循環型社会の構築を図り、地域経済の発展に結び付けていきたい。住民たちが島に誇りを持ち、将来にわたって島を美しく保っていこうとする機運の高まりにもつながる。