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社会・全般
2010年9月8日(水)10:34

自然の恵み

 今年はバナナが豊作のようで、屋敷の片隅や道路の傍らなどでも豊かに実っているのが見られる。果実が次第に熟していくのを生産者が待つのは自然の恵みをゆっくり受けているようにも思える。

 
▼ ところで、私たちがスーパーで購入するバナナの多くはフィリピン(ミンダナオ)産である。その生産と流通、消費の間を鶴見良行著『バナナと日本人』で見ると、バナナは決して甘いだけのものではない。ミンダナオの輸出バナナを支配しているのは多国籍企業の4社である。彼らは大地主と支配階級と組んで土地を租借し、プランテーション(単一作物を大量に栽培する大規模農園)で生産を行っている
  
▼彼らが巨額の利益を得る反面、農家や労働者は劣悪な労働条件のもとで貧困にあえいでいる。契約農家の場合でも輸出の出口は多国籍企業に独占されている。私たちがスーパーで200円のバナナを買うとき、農家の手取りは4円になる(1978年現在)
 
▼土地を奪われた農民は、ココナツや米、野菜等を作っていた文化も同時に失っている
 
▼「バナナ1本から世界が見える」とか「世界認識の古典的教科書」と言われた本書が出版されてから二十数年、多国籍企業に対する規制や、有機農業で多国籍企業からの自立を図る動きはあるが、本質的には変わっていない(中村洋子『フィリピンバナナのその後』)
 
▼この問題から私たちは何を学ぶか。甘いバナナが生産者にとっても消費者にとっても、真の恵みである世界を求めたい。


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