農水関係で9568万円の被害/台風11号
キビ、街路樹など倒れる
非常に強い台風11号は18日、宮古島地方を暴風域に巻き込みながら西に進んだ。最大瞬間風速は下地島空港の36㍍。降水量は多良間仲筋で最大の62・5㍉を観測した。18日の強風で各地のサトウキビが倒伏したほか街路樹の倒木が相次いだ。県農林水産企画課のまとめによると、宮古地区における農林水産関係の被害額は9568万6000円。
人的、住宅被害はない。ただ、八重山諸島では石垣市で3人、竹富町では2人が軽傷を負った。
宮古島地方は18日午前11時ごろから約12時間にわたって暴風域に巻き込まれ、終日強い風雨があった。一部市内では大木が折れたほか、沿岸部では多くの街路樹が倒木した。最大瞬間風速36㍍は18日午後6時18分に下地島空港で観測された。宮古本島では平良下里で35㍍の暴風があった。
県農林水産企画課によると宮古地区の被害額の内訳はサトウキビ8160万円、野菜関係で951万円の被害があった。畜産は施設関係で190万円、水産業関係では、海ブドウ養殖施設やモズク種苗施設で115万円の被害額。
八重山地区の被害合計は1億6472万7000円。サトウキビ9894万円、野菜1274万円、施設被害は210万円だった。
この台風の影響による各地の降水量は▽平良下里46・5㍉▽平良鏡原46・5㍉▽城辺40㍉▽下地島空港41・5㍉―だった。
台風は19日午後6時現在、台北の南南西約270㌔を時速20㌔の速さで西南西に進んでいる。中心の気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35㍍と勢力を弱めている。