獅子舞やクイチャー奉納/豊穣、無病息災を祈願
各地で恒例の十五夜行事
十五夜恒例行事の豊年祭が22日、市内の上区、うるか(砂川)、野原、狩俣の各集落で行われた。伝統芸能の獅子舞やクイチャー、棒振りを奉納。住民こぞって、五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を祈願した。
▽上区自治会
上区自治会(宮国武会長)の豊年祭は、公民館で行われた。
一番の見ものは、市指定無形民俗文化財の獅子舞。2頭の獅子は1892(明治25)年に下里村から村分けした際、同村の主が祝いに贈ったという。以来、上区(当時下里添村)では旧暦8月15日に獅子舞が奉納され、現在に至っている。
豊年祭は共進会に次いで行われ、男性たちが公民館隣の御嶽(うたき)で獅子舞を演舞した。客席前広場では、獅子を囲んだ勇壮な踊りの後、2人の男性が、左右に跳びはね獅子を誘導。鉦(かね)やホラ貝、パーランクーが鳴り響く中、獅子が荒々しく舞った。
共進会では、優秀な成績を収めた農家や、自治会、老人クラブの前役員らを表彰した。
▽うるか自治会
うるか自治会(友利研一会長)の豊年祭は、公民館と砂川神社で行われた。
住民こぞって公民館の神様に豊作を祈願。シーシャアラス(獅子舞)とクイチャーを奉納した。
公民館前広場でもクイチャーを踊り、「ヒヤサッサ」の掛け声を響かせた。「うるかのクイチャー」は、威勢のいいはやしや歌と手拍子の調和、高く跳ぶ躍動感あふれた所作が特徴。1990年、旧城辺町の無形民俗文化財に指定された。
神社では、女性たちが列をなして宮古民謡の優雅な舞を奉納。最後は、子どもからお年寄りまで参加した大規模なクイチャーで締めくくった。