結核の正しい知識を/保健所などチラシ配布
30日まで予防週間
宮古福祉保健所(高江洲均所長)と県結核予防婦人会宮古支部(島尻清子支部長)は結核予防週間にちなみ24日、市内の大手スーパー前で結核予防に関するチラシなどを配布した。同予防週間は「その咳(せき)、結核ではありませんか」を標語に掲げ24~30日まで実施される。
同週間中は市役所や同保健所ロビーでパネル展示をするほか、土日を除く24~30日の午前9時から時までの間、保健所で健康相談を受け付けている。
同保健所管内で結核に罹患した患者は2010年9月末現在で3人。09年は1人罹患している。05から08年までの結核の新発生数は05年が12人、06年が10人、07年が9人、08年が11人だった。
高江洲所長は「高齢者や糖尿病の人は抵抗力が弱いので罹患しやすい。せきが長引くときは注意してほしい」と話した。
島尻支部長は「結核予防会と呼応して宮古支部でも結核制圧のための複十字シール募金運動を展開している。昨年は430人分の治療費をまかなった。今年も拡大したい」と述べた。
同保健所によると1910(明治43)年の結核による死亡者数は人口10万人当たり約300人だったが、ストレプトマイシンなど戦後開発された抗結核剤によって減少を続け、100年後の2009年には同1・69人まで減少した。
同婦人会宮古支部と保健所は29日午後6時30分から、保健所健康増進室で宮古病院の仲松正司医師を講師に招き結核研修会を開く。結核に対する理解を深めるために一人でも多くの参加を呼び掛けている。
同週間は全国で年間約2万5000人の結核の新規患者が発生し、約2000人が死亡しているため、国民が結核を正しく理解するための普及啓発活動が目的。