「宮古牛」商標登録を申請/JAおきなわ
ブランド化を促進
JAおきなわはこのほど、「宮古牛」「宮古んま牛」の商標登録を申請した。条件や規格を厳格に定めて差別化を図り、宮古牛のブランド化を促進する。商標登録後は肥育が重視され、素牛生産を主流とする宮古の肉用牛産業の変革が期待される。商標は今年中にも登録される見通し。
商標登録の申請は先月上旬に行った。商標は▽宮古牛特選▽宮古牛準特選▽宮古んま牛-の3種類。宮古牛の定義は多良間村を含む宮古地区において生産育成された黒毛和種の去勢と雌牛に定め、出荷月齢は去勢が25~35カ月、雌牛は25~40カ月とした。
規格および品質表示を統一し、歩留等級はAとB、肉質等級2等級以上は宮古牛。これに該当しない和牛は宮古んま牛となる。
宮古牛の特選はステーキや焼き肉、しゃぶしゃぶ等で使用される肉質等級4等級以上とされ、2~3等級は準特選として扱われる。
8日午前、JAおきなわ宮古地区本部の岡村幸男本部長や下地敏彦市長が市役所平良庁舎で会見した。下地市長は「『宮古の牛はおいしい』ということを内外にアピールしていきたい」とブランド化に意欲を示した。
宮古地区の肉用牛産業は素牛生産が主流で肥育はJAのみ。当面はJAが沖縄本島で格付けし、島内外で販売する。岡村本部長や下地市長はブランド化に向けて肥育の重要性を指摘。下地市長は「まず肥育牛を増やし、ある程度の頭数を確保した段階で食肉センターに手を付けたい」などと話し、肥育農家の育成強化と併せて肉用牛産業のあり方を検討する方針を示した。