未使用爆弾275発を爆破/平良港湾
年度、過去最高の計1830発処理へ
海上自衛隊沖縄基地隊の不発弾処理班は14日、平良港湾で旧日本軍が大戦後に投棄したとされる日本製の未使用爆弾275発を水中で爆破処理した。すさまじい爆発で、平良の市街地を中心に隣接する地域の建物が揺れ、衝撃音が響いた。今年度は計1830発を爆破処理することなっており、県が1979年度に統計を取り始めて以来、市(旧市町村統計含む)の年度別爆破処理件数は過去最高になる見通し。
この日は、5インチ砲弾75発、81㍉迫撃砲弾200発、重さにして3・5㌧を2回にわたって爆破処理した。2回目の午前11時ごろ、「ドーン」と大爆発とともに、海面が白く盛り上がり、高さ50㍍まで黒色混じりの水しぶきを上げた。爆破地点から衝撃波が広がっていた。
爆破処理は、13日と14日に計4回実施。2日で計535発を処理した。残りの1295発は、11月と来年2月に分けて処理される。
爆破作業は、爆破地点から半径300㍍を航行禁止区域、同じく半径3000㍍を入水禁止区域に設定して実施した。また平良のパイナガマビーチと砂山の遊泳は安全面から禁止した。
昨年から事業者の国や県、市町村は磁気探査による事前調査が義務付けられている。今回の未使用爆弾1830発は、平良港湾事務所発注の事前調査で発見されたもの。
県によると、宮古で79年度から2009年度までに爆破処理した不発弾などは748発。今年度に1830発を処理すると2578発に上る。