33万2400㌧見込む/10-11年産サトウキビ
前年同時期比4500㌧増
宮古島市や製糖工場は18日までに、2010~11年産サトウキビの生産見込み量をまとめた。多良間村を含めた宮古地区全体の生産量は33万2401㌧を見込み、前年同時期の調査と比較して4543㌧の増産。4年連続30万㌧台の達成は確実となった。株出し、春植えの普及による収穫面積の拡大が増産の主な要因。品質面は、台風の影響を受けたことから現時点では前期より下がる見通し。
今期サトウキビは複数の台風接近を受けて各地で葉の裂傷被害が見られた。このため現時点の品質は前期より低く、今後の冷え込みなど気象条件に期待する部分が大きい。
一方で生産量の面では各地区における株出し、春植えの推進効果が顕著に表れた。プリンスベイト剤の普及などによって夏植え一辺倒の植え付け体系が変化。宮古島市の植え付け体系別の収穫面積を見ると、株出しが前期より118㌶増えて288㌶、春植えも前期の294㌶から346㌶に拡大するなど、生産農家をはじめとする関係機関の増産運動が実を結んだ形だ。
生産見込み量は11月1日時点。前期もこの時点で30万㌧を突破していたが、今期はその数字を上回る生産量を見込んだ。宮古島市だけでも30万㌧台の大台に乗せている。
地区別の生産量は▽平良8万4000㌧▽城辺9万4058㌧▽下地4万㌧▽上野2万7461㌧▽伊良部6万930㌧▽多良間2万5950㌧-。
反収(10㌃当たりの収量)は▽平良8・2㌧▽城辺7・4㌧▽下地9㌧▽上野8・1㌧▽伊良部7・8㌧▽多良間9・5㌧-だった。
収穫面積の拡大のほか▽農家の栽培管理▽地下ダムの水の有効活用▽優良キビ品種の普及-なども増産の要因に挙げられ、官民一体の取り組みによって4年連続30万㌧の生産量が確保された。
製糖期後の生産量実績が現時点の見込み量を上回ることは例年の傾向から見て確実。最終的に35万㌧台に達する可能性もある。