差別なき社会の実現を/こころの健康フェスタ
展示即売、舞台発表も盛況
宮古地区こころの健康フェスタ(主催・宮古地区精神保健福祉普及実行委員会など)が23日、宮古島市中央公民館で開催された。
精神に疾患を持つ3人がトークセッションに出席。発症の経緯や揺れ動く気持ち、周囲の反応についての感想を語りながら提言し「精神の病はしっかりと治療すれば治るもの」と会場の当事者や市民に呼び掛け。その上で「私たちも地域に住んでいる一人の生活者。障害を理由に差別しないでほしい」と訴えた。
同フェスタは精神障害者の自立と社会復帰を促進し、宮古地区における地域精神保健福祉活動の向上を図ることが狙い。2005年にスタートし、毎年趣向を凝らしたイベントが開催されている。
会場には精神に障害を持つ人たちが手作りしたポーチや携帯電話のストラップ、ビーズで作ったメガネチェーン、裁縫セット、キーホルダーなどが展示即売され、多くの買い物客でにぎわった。
カレーライスや宮古そば、パン、ぜんざいなども販売され、多くの市民が精神保健に関する理解を深めながら昼食を楽しんだ。
トークセッションに出席したのは立津徳幸さん、高里蔦さん、源河計隆さんの3人。立津さんは「心の病は治療すれば治るということを知ってほしい」などと呼び掛けた。高里さんは「誰かに相談することで心の重みがなくなる。一人で抱え込まないことが大切」と心に病を持つの人たちに語り掛けた。
源河さんは「みやこ学園の仕事講座を受けて自信と誇りが持てたので他の当事者の皆さんも受けてほしい」と勧めた。その上で「障害者も生活者。精神障害を持っているからという理由で差別をしないでほしい」と内面の気持ちを訴えた。
セッション終了後にはヒーリングライターの米盛智恵子さんが講演。自身の体験談を交えて話を進め、「体がくたくたでも頑張れたのは心が元気だったからに尽きる。『私にはできない』『私には無理なこと』と思っている人がいたらスイッチを切り替えよう」と呼び掛けた。また「自分が望んでいることを具体的にイメージして実現させてほしい」などと話し、目標達成に向けてイメージすることの大切さを訴えた。