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社会・全般
組踊り(行雲流水)
組踊りは多良間以外、宮古には縁のない芸能だ。組踊りは音楽、舞踊、台詞で構成される沖縄独特の伝統楽劇。明治12年の「琉球処分」後、宮廷舞踊の組踊りは各地に伝わり豊年祭で演じられる
▼国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会は「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」(代表リスト)へ「組踊り」と「結城紬」を記載(登録)決定した。無形文化遺産条約は締結国が30カ国に達した06年に始まる。日本の登録は08年3件、09年13件、今年2件で18件
▼芸能、伝統工芸の技術などが対象で、文化庁が提案候補リストを作成してユネスコに提出。「多良間の豊年祭」も今回提案されたが、事前調査ではずされたと報道
▼72~78年にかけて組踊りをはじめ多良間の豊年祭、竹富島の種子祭、安田のシヌグ(国頭村)与那国島の祭事の芸能5件が国の重要無形文化財(芸能)に指定された。宮古、八重山で3件、組踊りも演じられる
▼「八月踊り」ともいう「多良間の豊年祭」では字仲筋が「仲宗根豊見親組」と「忠孝婦人村原組」、字塩川が「忠臣公之組」と「多田名組」の4番を演じる。明治の中期ころに伝わったようだ。「仲宗根豊見親組」は、豊見親ら宮古軍が与那国の鬼虎を平定した物語で多良間で創作された
▼多良間の豊年祭では総引き(出演者紹介)、獅子舞、若衆踊り、二才踊り、女踊り、組踊りなどが演じられる。島に渡り観劇することを勧めたい。島の誇る無形文化遺産が世界に認められる日が来ることを期待したい。