漲水、あけぼの学園建替へ
定員増員、機能も拡充
社会福祉法人・県社会福祉事業団(花城可長理事長)は、老朽化した漲水学園とあけぼの学園の建て替え計画を進めている。建築費は約10億4400万円。現在分散している施設を1カ所にまとめる。両園合わせた床面積は3470平方㍍で、現在の1・5倍。入所定員を増やし、機能も拡充する。来年4月着工、12年3月完成を予定している。
復帰の年に建設された漲水学園は築後38年、あけぼの学園が築後33年を経過。老朽化がひどく、軒のコンクリートが割れ落ちるなどの危険にさらされている。
建て替えの話は県が管轄していた5年前ごろからあったが、2年前から具体的に動き出した。
漲水学園の現在の定員は、家庭環境などに恵まれず同園から学校に通う擁護児童30人、知的障害児20人の計50人。知的障害者が対象のあけぼの学園は、30人となっている。
新施設では、擁護児童の定員を現在の30人から40人に増員。知的障害児の定員は20人から12人に減らし、支援機能はあけぼの学園に移管する。
漲水学園は、緊急一時保護機能を持っているが、満室のため実際には利用されていないという。
仲間貞教園長は「完成後は擁護児童の定員が40人に増えるため、緊急保護を受け入れる余裕も出てくるのでは」と話している。
新しく、常時介護の必要な人を対象とした「生活介護支援事業(定員20人)」を11年度から、一般就労に向けて職業訓練をする「就労継続支援B型事業(定員10人)」を12年度までに開始する。
あけぼの学園(1721平方㍍)の建設予定地は、現在の運動場。その背後の高台に漲水学園舎(1250平方㍍)を建設する。
部屋は2人部屋で一人当たり9・9平方㍍と現在よりかなり広くする。
地域住民が利用できる広い多目的ホールも設置する。