教育・文化 社会・全般
2010年12月1日(水)9:00
宮古上布の継承決意/稲石祭
関係者集い一層の発展誓う
宮古上布を創製した稲石刀自の功績を顕彰する第31回稲石祭が30日午後、旧宮古神社境内にある稲石記念碑の前で行われた。宮古上布関係者が稲石の功績をたたえながら上布の継承を決意し、一層の発展を誓った。
儀式の後、主催者を代表して宮古織物事業協同組合の長濱政治理事長は「稲石刀自の功績に感謝の念をささげたい。宮古上布は世界の財産と呼べる織物であり、後継者、関係者にとって誇り。これからも宮古上布を守り育てていこう」と関係者に呼び掛けた。
県宮古事務所の黒島師範所長は「県としても皆さんと連携して可能な限り支援をしていきたい」と強調。市議会の下地明議長は「世界に誇る宮古上布は先人たちの功績によって築かれた。未来永劫の発展を祈念する」と継承を誓った。
宮古上布は国の重要無形文化財に指定されている貴重な織物。400年以上前、稲石の夫・真栄が琉球の船を遭難から救い、下地の頭に任じられた。稲石は夫の栄進に感激して布を織り、琉球王府に献上した。これが後に宮古上布と呼ばれるようになった。